なぜ乗馬に服装が重要なの？

乗馬の服装は、おしゃれを楽しむだけでなく、安全に馬と接するためにも重要な役割を持っています。馬の上に乗っているときや、馬の近くにいるときに、普段着のような動きにくい服や、金具などがついた服を着ていると、思わぬ事故につながるおそれがあります。適切な服装をすることで、自分の安全を守り、馬に不快な思いをさせないことにつながります。乗馬クラブでは、安全に楽しむために服装のルールが設けられていることがほとんどです。

体験乗馬の服装と本格的な乗馬の服装

初心者の方におすすめの服装について、体験乗馬と本格的な乗馬に分けて解説します。

体験乗馬の服装

体験乗馬は、初めての方でも気軽に楽しむことができるように、乗馬クラブでヘルメットやブーツ（長靴）などを貸し出しています。服装に関しては、動きやすい長ズボンと、体のラインにフィットするトップスを用意すれば問題ありません。しかし、ジーンズのように縫い目が太いものは、馬の上で擦れて痛みを感じることがあります。そのため、ストレッチの効いた素材の長ズボンがおすすめです。

本格的な乗馬の服装

本格的に乗馬を始める場合は、乗馬用のウェアやブーツ（長靴）を揃えることが一般的です。乗馬用のウェアは、馬上で動きやすく、機能性にも優れています。乗馬ズボン（キュロット）や乗馬用ブーツ（長靴）、グローブ、プロテクターなど、専用のアイテムを用意することで、より安全で快適な乗馬を楽しむことができるでしょう。乗馬クラブによっては、会員の服装に指定がある場合もあるため、事前に確認しておくと安心です。

ウェアの色やデザインで個性を表現する

乗馬ウェアは、機能性だけでなく、色やデザインも豊富です。ベーシックな色合いのウェアを選び、グローブやソックスなどのアクセサリーで差し色を入れると、おしゃれな着こなしになります。また、乗馬ズボンとトップスを同系色でまとめると、すらっとした印象に見せることが可能です。ウェアのブランドによってもデザインの方向性が異なるため、さまざまなブランドを試してみるのも一つの方法です。自分好みのスタイルを見つけて、乗馬ファッションを楽しみましょう。

乗馬アイテムの選び方

ここでは、おしゃれな乗馬スタイルを作るうえで重要なアイテムの選び方をご紹介します。

帽子・ヘルメット

乗馬クラブでは安全のために着用が義務付けられていることがほとんどです。近年では、デザイン性に優れたおしゃれなヘルメットも多数あります。ウェアとのトータルコーディネートを意識すると、より洗練されたスタイルにつながります。

乗馬用ブーツ（長靴）

乗馬用ブーツ（長靴）には、足首までのショートブーツと膝下まであるロングブーツがあります。乗馬ズボンとの組み合わせで、見た目の印象が大きく変わります。ショートブーツにチャップスを合わせるスタイルは、カジュアルな着こなしにも適しています。ロングブーツは、よりクラシカルで正統派な雰囲気に見えるのが特徴です。

グローブ

乗馬グローブは、馬の手綱を握る際に滑りにくくするだけでなく、手の保護にも役立ちます。また、乗馬スタイル全体のアクセントにもなります。ウェアの色やデザインに合わせて選ぶと、統一感のあるおしゃれな着こなしになるでしょう。

「正装」とは？乗馬のルールとマナー

乗馬には、安全だけでなく、馬術競技におけるマナーやルールが存在します。特に競技会では、着用する服装が細かく定められており、これを「正装」といいます。正装は、馬術の伝統を重んじる格式高い文化を表現するものでもあります。一般的に、女性の乗馬正装は、白い乗馬ズボンにジャケット、白いシャツ、そしてタイが基本の組み合わせです。競技の種類やクラスによって細かな規定が異なるため、出場する競技会の規約を確認しておくことが重要です。

正装ウェアを選ぶ際のポイント

機能性とデザイン性を両立するウェアを選ぶことは、乗馬を快適に楽しむうえでとても大切です。ここでは、正装ウェアを選ぶ際のポイントをご紹介します。

サイズ感

正しいサイズのウェアを選ぶことは、動きやすさに直結します。特に乗馬ズボンは、馬上で長時間過ごすため、体にフィットしすぎず、かといってダボつきすぎない、適切なサイズを選ぶことが重要です。試着をして、実際に動いてみるのがよいでしょう。

素材

正装ウェアは、見た目の美しさだけでなく、機能性も重視されています。汗を吸収し、すぐに乾く素材や、ストレッチ性がある素材は、長時間の乗馬でも快適に過ごせるためおすすめです。また、季節に合わせた素材を選ぶことも大切なポイントの一つです。

デザイン

近年は、クラシカルなデザインだけでなく、モダンでスタイリッシュなデザインのウェアも増えてきました。襟元やボタンのディテールなど、細部にこだわったデザインを選ぶと、自分らしい個性を表現できます。競技会でのパフォーマンスだけでなく、見た目でも楽しむことにつながります。